2019-05-03 性欲 詩 走っている最中に 下ばかり見ていると気が滅入るから 上の方を見るようにする 空や 鳥や 雲の類い そして萌木の 凝縮された生命力に 包まれたいとだけ思う それでも とうの昔に失われたはずの性欲が なぜか起き上がってくる それには目をそらして 所々に見える春の息吹としての みどりの塊へと そこには性欲に似た しかしもっと生命力に満ち溢れたものが ああ 開放されたがっている 下腹部が重たい 胎内回帰願望だろうか こんな俺では 自然と一つになることなんて できっこないのに