日々のこと

I'm becoming this all I want to do.

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

理由

僕には 生きるべき理由がない 死ぬべき理由もない あるのは 書きかけの小説 読みかけの詩集 締め切りギリギリに出した短歌 明日の分の生活費 明日なくなったら困るものがないっていうのは 生きるべき理由がないってことかもしれない AppleやGoogleやFacebook…

壊疽

静かな眼差しだ 彼女の その冷たい瞳の奥では 今まさに一つの星が終焉を迎えようとしている 白色矮星 眩い音、冷たさ 星の終わる時 天上の鈴に似た音が鳴るだろう チリン チリン 言葉を殺そう そうしないと無意味だから 生きた言葉ほど 無意味な存在はない …

防空壕

夢の中ですら分かり合えないっていうのは 僕にとっては悲劇だ 空襲警報 防空壕へ避難する人々 泣き叫ぶ赤子 それを懸命に宥める母親 首を絞めた時の手の感触を 覚えているか 徐々に冷えていく体温 体から力は抜けていく だらんと手が地面へと伸びている 自ら…

毎時間何かが失われていく サラサラと (正確でない表現は好きじゃないんだけど) 夢のぼんやりとした感じが好きだ さっきまで手を繋いでい人が 気づけば変わっている 彼女は彼に 恋人は友達に 親は他人に 質量はエネルギーに 空間は時間に そのぼやけた存在…

言葉

呼吸が苦しくなる 周りの音が聞こえなくなる 世界が止まって私が前に動いているのか、 私が止まって世界が後ろに動いているのかが分からなくなる 景色は遥か後ろへと流れていく 亜光速で移動していく、私が(スターボウが見える) 呼吸の仕方を忘れるなんて…

作品

僕はこの 僕の生み出した 子供のような作品を 子供そのものと言ってもよい作品を 手放すことができない 手元に置いておけば ゴミにならなくて済む作品を どうして手放すことができようか 綺麗な宝石箱に 仕舞い込めば 誰にも見せることなく 箱の中で 輝き続…

夢の中へ

夢の世界に行く前に 実は飛行機に乗っている 少し贅沢に ビジネスクラスなんかにして 上等のサービス うまい酒と うまい食事と ゆったりとした座席 でもその時の記憶はない 夢にいるとき 俺は俺ではないか もしくは存在を黙殺されていて どちらにしろ 誰も俺…

恋は爛れた皮膚です 熱いのに冷たい 恐ろしいのに惹きつけられる 明るいのに暗い それが僕のリビドー(性的衝動)なのです スタンダールの声 丁寧な生命の描写 生命? 日常? 世界? 阪神大震災 地下鉄サリン事件 フェルマーの最終定理 続く黙祷と 証明活動

超丁寧な暮らし

丁寧な暮らし 歩みは遅く 一歩ずつ 確実に よく噛んで ゆっくり食べる 手作りの絵本 284色のクレヨン 木造図書館 結末の変わり続ける物語 シュプレヒコール 鉱石ラジオ ランタン 手作りベーコン 天体望遠鏡 銀色のソーダ水 三十年かけて育まれる愛 終わらな…

バイト日記その1 選挙(だがその2はない)

先日選挙の手伝いのバイトに行った。このブログを読んでいる人の中には(画面の向こうのあなたです)、選挙のバイトって何やねんって感じかもしれないが、投票会場でアレやコレやする仕事だ。なぜ、今回この労働を行ったかと言うと、純粋にお金がないからで…

プラスチック

クリエイティブの死 保存された何か 僕、私、何者でもない生 カバンにはいつも プラスチックのナイフとフォークが入っている それらを使って いつか食べたい たくさんの美味しいもの 生きるために 必要な栄養素 必須アミノ酸 たん白質 ヴァイタミン 水 有機…

詩について

窓際のディスプレイにはガラスの容器が置かれている。 僕はそれを遠くから眺める。有り体に言えば、ガラスには外からの光がキラキラと反射してとても綺麗だ。 一歩ずつそれに近づいてみる。ゆっくりと、慎重に、音も立てずに。 そうやって近づいていくごとに…